INTERVIEW

2018/07/01

どん底を経験したからこそ飛躍できる

日本メンタルダイエット協会代表
小林一行さん  


うつ、過食を克服した自身の経験から考案したメンタルダイエット。ダイエットは「つらく苦しいもの」から「楽しく元気になるもの」へ根底から見方を変え、著書を始め様々な活動を通してたくさんの方へ自身の想いを届けている小林一行さんにお話を伺いました。

自分じゃない人になろうとした結果

子供が生まれ、仕事と家庭とのより良いバランスを求めて残業の少ない職場へ転職。
ところが、その転職がきっかけとなり鬱になってしまう。

それまでエンジニアとして働いていた小林さんだったが、新しい職場ではさまざまな人と関わり交渉をする役目を担う。コンピュータと向き合うのは得意だったが、あまり人間関係が得意ではなく、そんな状況にストレスを抱えていた中、さらに追い打ちを掛けたのが上司だった。

うまくできない小林さんをみかねてアドバイスをくれるものの、全くタイプの異なる上司のやり方では同じような結果は出せず、なんとか期待に応えようと頑張れば頑張るほど、それが負担となり追い込まれていく。

『一生懸命他人になろうとしていた…』と当時を振り返って小林さんは言う。幼い子供がいたため、仕事を辞めるという選択はしなかったが、次第に心は病み、うつとなり、さらに過食を引き起こし、気付けば体重が20KGも増量していた。

 

そんなある日だった、、、。

 

妻の言葉が救ってくれた

うつ状態が何年も続いた結果、自宅に止めてあった車の中で自殺しようとしてしまうのだ。そんな小林さんの異変に気付き、まさに出発しようとしたその時、奥様がやってきてこう声を掛けた。

 

『帰ろう。ただいてくれるでいいから。何もできなくていいから。』

 

その言葉を聞いて、うなだれた。自殺することをやめ、一緒に家に帰った。
そこから、仕事のペースを落とし心理学を学んだり、自己啓発などをして現状を変えようと試みる。

そんな中で、たまたま奥様から渡された本田健氏の著作『ライフワークで豊かに生きる』を読む。それまで結婚して子供も生まれたし、ちゃんとした人間になろうと自分に言い聞かせ、好きだったバイクやラジコンなどの趣味も封印していた自分がいたが、この本がきっかけとなり、好きなことをやって金持ちになろう!ワクワクすることをしよう!そう気持ちが変化していく。

 

本田さんのセミナーにも参加したことで、好きなことをやって生きることを肯定してくれる仲間ができたことも後押しし、起業をしようという思いが芽生える。

仕事の人間関係でうつになったが、仲間との関係によってうつが回復していった。

 

好きなことをしてダイエット

好きだったラジコンも再開したことで、夜は飛行機作りに夢中で夜食を食べることがなくなり、昼はラジコンなどを見に秋葉原までウォーキングしに行くことが日課となる。食べることも忘れて好きなことを楽しんでいた結果、次第に体重が減っていった。

そして、大きな飛行機を買うお金が欲しかったという理由もあり、週末起業フォーラムに参加する。初めはせどりやパソコンを教えることでの起業も考えたが、自分にしかできないことは何かを模索していくなかで辿りついた答えが、何度も挫折しつつ自分にもできた、”好きなことをしてダイエット”だった。

 

 

そこからブログで発信したりセミナーを開催。いつかは本を書いて多くの人に知ってもらいたい、という思いから出版者のセミナーパーティーに参加。その時の懇親会で、ある方から「何のダイエットなの?」と聞かれ、そんなこと考えたこともなかったが、「私のダイエットは方法じゃなくて、メンタルダイエットなんです!」と咄嗟に口を出て、自分自身でもメンタルが軸なんだと気付く。

 

それからは”メンタルダイエット”として活動を行い、出版企画コンテストに何回もチャレンジした。出版社との縁もあり、なんとか念願の本も出版を果すも、1、2作目はいまいちだったが、3作目『なぜ一流の男の腹は出ていないのか?』が大ヒット。それでやっとサラリーマンを辞めることが出来た。

 

いまや9冊もの本を出版し、累計18万部の著者でもある小林さん。今後はダイエットの枠を越え、自分らしさを輝かせ、自分らしく生きたい人の力になりたいと、日本全国さらには世界で講演ツアーへの意欲を見せる。

 

『しゃがんだ人こそ、飛び出せる』その言葉の通り、一時期どん底を経験した小林さんだからこそ、今思いっきり自分らしさを輝かせて生きている。

日本メンタルダイエット協会代表
小林一行さん

日本メンタルダイエット協会 代表 チーフメンタルダイエットコーチ
健康経営アドバイザー
国際メンタルセラピスト協会 認定メンタルセラピスト
日本ダイエット健康協会 認定インストラクター
うつ・過食・自殺未遂の経験から心理学・自己啓発を学び自分自身でうつを克服。その時の経験をダイエットに応用し独自の手法で25kgのダイエットに成功した。「こんな意志の弱い自分でもできたダイエット法だから誰にでもできる」と考え、このダイエット法を人に広めるため、セミナーやダイエットの個人コンサルティングを展開。さらに出版活動を行ない、著者として9冊の本を出版している。代表作「なぜ一流の男の腹は出ていないのか?」は10万部を超え累計18万部の著者である。