COLUMN

2018/05/15

自分らしく生きるために必要なこと


  


先日こんな話を聞きました。
『ライフ・レッスン』(エリザベス・キューブラー・ロス著)の中に、病気などでこれから死を迎える人たちが、人生を振り返った時に自分に対して問いかける3つの言葉がある。その3つは、

1. 冒険したか
2. 愛したか
3. 役に立ったか

これは、人が死ぬ前に思う後悔で最も多いものでもあるそうです。

“冒険したか”

これは“行動したか”とも言い換えられると思います。
ついつい他人の目を気にしたり、出来ない理由を挙げてやらない選択をするのではなく、自分の心の声に従って、やりたいことを思いっきりやるために行動したか。

これまでインタビューをさせていただく中で、みなさんに共通することがありました。それは、“自ら行動した”ということです。

初めの一歩は、転職することだったかもしれない。会いたい人に会いに行くことだったかもしれない。何かを学ぶことだったかもしれない。人それぞれ最初の一歩は異なるけれど、自ら行動することで、新たな経験をし、新たな出会いがあり、新たな気づきを得る。そんな積み重ねが、少しずつ自分らしく生きることに繋がっているのだと感じます。

自分らしく生きる、ということは誰かが用意してくれるものでもなく、誰かが教えてくれるものでもありません。だからこそ、自ら行動することがとても大切なのだと思います。逆を言えば、自ら行動しない限り、自分らしく生きることはできないとも言えるのではないでしょうか。

人は誰しも現状を変える時、何かを始める時には、不安を伴う生き物です。
それでも、一歩を踏み出してみる。初めは小さなことだとしても、自ら行動してみる。
そんな勇気を伴った行動が冒険であり、冒険をした先に、後悔のない自分らしい人生があるのではと思うのです。

”愛したか”

自分のやりたいことをやれれば100%満たされるかというと、そうでもないのが人ではないでしょうか。誰かを愛し、愛され、喜びや悲しみや人生を分かち合うことで、さらなる充実感を得ることが出来るのだと思います。

これまでのインタビューでは“働き方”を中心にお伝えしてきましたが、実はサイトのもう一つのテーマに“パートナーシップ”があります。
働き方が多様化する中、パートナーのあり方もまた多様化していくと感じています。
そして、自分らしく生きていくためには、自分にとってベストなパートナーシップを築けるかどうか、これが今後とても重要な課題になると思います。

では、どうしたら自分にとってベストなパートナーシップを築けるのか。
それには、二つのポイントがあると考えます。

一つは、“自分を知る”ということです。
相手がどうかの前に自分自身がどうありたいのか。これは、パートナーシップだけでなく、自分らしく生きていくための全ての土台となる部分でもあります。

どんな妻や夫になりたいのか、どんな母親や父親になりたいのか、そして一人の人間としてどう生きたいのか。何が大切で、どんな価値観をもって、どんな人でありたいのか。
自分が本当に望むことに、しっかりと向き合い、感じ、正直に生きる。

この土台となる部分がお互いにできていないと、ベストなパートナーシップを築くことは難しいと思います。

二つめは、“コミュニケーション”
お互いに自分を知った上で、それを伝えることができるか。例え結婚したとしても、同じ時間を過ごしたとしても、他人であることに変わりはありません。全く同じということはあり得ないのです。だからこそ、自分を知り、きちんとそれを相手に伝え合うことができて初めて、相互理解が始まります。そして、相互理解をした上でどうやって納得のいく答えを出すか。一緒に歩んでいくのか。
パートナーは最も身近で最小なコミュニティーであり、チームであり、家族の土台になります。強固な土台ができれば、家族もまた強固なチームとなり、人生の可能性が広がり、一人ひとりが自分らしく生きることに繋がるのではないかと思うのです。

“役に立ったか”

人は何のために生まれてきたのか。
誰しも一度はそんなことを考えたことはないでしょうか。私も、幼い頃そんなことを考えたことがありました。でも答えなんて出るわけもなく、いつの間にか記憶の片隅に閉じ込められていましたが、サイトを立ち上げるに当たって、改めて考えてみることになりました。

そして今思うのは、人は何のためになんて理由を持って生まれてきていない。ただ、この世に生まれてきたという事実があるだけで、生きていく中で自ら生きる意義を見つけていくものなのではないか、ということ。
そして、その意義というのは人それぞれ異なるもので、同じではないということ。

なぜなら、一人ひとりに個性があり、持っている能力も異なり、できることも違うから。

だから、人と違うことを恐れず、それぞれが自分の個性や能力を思いっきり発揮することで、結果的に誰かに対し、社会に対し役に立つことが出来る。その結果、一人ひとりが活躍する多様な世の中になるのではないかと思うのです。

一人ひとりが輝く未来に。

 

Columun by Starry Future 中安加織
Photo by 若杉アキラ